それまで大切なものであるのを知っていながら、空気のように考えていたのがカギの存在です。
ちょっと、雨の日の傘の存在に似ていると思います。
長年使用していて、それが使えなくなるなんて考えもしませんでした。
ドアは入れて当たり前、外出時は閉められて当たり前、という気持ちでいましたから。
しかし一旦なくしたり、使えなくなったりしたら大変です。
ある日、帰宅してドアを開けようとしても、開けることができません。
何度やっても駄目なのです。
クリスマスの日も近い、雪のちらつく12月の寒い日でした。
当時、私は一人暮らしをしていたのです。
それでいっそう、私は自分がみじめな気がしました。
夜おそくで、あたりは暗く、パニックになりそうでした。
その日は外出時間が長く、長距離を歩いていたこともあり、とても疲れていました。
どうしてよいか分からず、警察に電話をかけてしまいました。
事情を話すと、おまわりさんが二人来てくださり、下敷きなどを使って試した結果、やっとドアを開けることができたのです。
おまわりさんに後のアドバイスをしてもらい、私はお礼を言いました。
翌日、お店へ行き、新しいカギとスペアキーを注文し、作ってもらうことになったのです。
そのお店は家の近所の商店街にあるのですが、とても古いお店でした。
何が起こるかわからないのが日常です。
24時間対応のお店もありますので、もっと以前から、あらかじめ調べておくべきだったと反省しています。

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